【介護事業所BCP(業務継続計画)】
2024 年 3 月末までに全ての介護サービス事業所に BCP
(業務継続計画)策定が義務付けられました。なぜここにきて介護業界だけが義務付けになったたのでしょう。
介護サービスは今や欠かせない社会インフラです。それが無くなれば高齢者の状態は一気に悪化します。家族には重い 負担がのしかかり、暮らしや経済にも少なからぬ影響が及ぶでしょう。コロナ禍で多くの人がそのことを再認識してくれ ました。そうした社会インフラである以上やはりそう簡単に 途絶えさせるわけにはいきません。
義務化推進のきっかけは東日本大震災でした。そして決定的なのが、今後40年以内に90%の確率で 発生する(2022.01 政府地震調査委員会の発表)南海トラフ大地震です。
ただ、BCP 義務化は全て利用者のため、国のため、社会のためだけというわけではありません。事業者としての経営の存続、発展という観点からも BCP の策定は重要です。
被災後、サービスが長期間に渡って止まってしまうと事業所は介護報酬を得られずに大きなダメージを受けます。会社の経営が行き詰まれば利用者も職員も守れません。
確かに BCP 策定や運用のための労力、必要物資の備蓄、シミュレーション、訓練、定期的な検証などコストは小さくないでしょう。ただそれは有事の際に自分を守るため、生き残るための投資でもありま す。災害や未知の感染症は今後も発生するでしょう。BCP の策定は国が義務付けたものですが、事業者は経営リスクを最小化する大切な取り組みとも捉えるべきです。
施設における『食』に関しても命や健康に直結するため欠かせません。栄養が十分に取れなくなると、 高齢者は状態が一気に悪化してしまいます。それが長期化することの恐ろしさは、現場の方であれば十分に知っていると思います。「食」と災害の関係で言えば1 週間程度は事業所が孤立しても対応できるような備えが必要でしょう。
利用者の状態によって飲めるもの、食べられるものが違うことにも気をつけなければいけません。簡単な保存食とお水だけあればいいという考えでは不十分です。サービスを利用している人の個々の 特性に合った備蓄が必要で、定期的な内容の見直しも不可欠となるでしょう。
自分たちが護るのは災害や感染症により脆弱な存在の高齢者、障害者である、ということを前提に考えなければいけません。もちろん対応策に限界はありますし、実践するのはとても難しいことです。た だ、少なくともそうした意識を持って BCP 策定に臨むことが大事ではないでしょうか。
とにかく手を付けてみることです。『絵に描いた餅』という言葉があります。あまり好い意味には使われませんが、絵にしてみなければお餅がどの
ような食べ物かさえわかりませんよね。 BCP も同じです。。。
【 1日で 完成させる介護BCPセミナー】
『義務化になったのは知っているし、いずれはやらなきゃならないのはわかっているんだけど・・・』多くの小規模施設の経営者からよく聞く言葉です。確かに、毎日の業務に追われ利用者様の健康状態やご家族との連絡、他の関連施設との調整・・・とてもBCPをじっくり策定している時間なんて取れないし、何をどう書いていいのか全く分からない、研修や訓練てどうすればいいの? 備蓄って何をどのくらい用意すればいいの?
「あ~めんどくさい! そんな時間なんてとてもじゃないけど作れないよ!!」
そう仰るのも無理はありません。
しかしBCPは完璧なものを作るという必要はないのです。特に策定初年度は自施設の災害に対する脆弱性を洗い出し、施設内の全スタッフで定期的なシミュレーションを繰り返しながら徐々に形を作っていくことが必要なのです。
その為のたたき台を先ずは作ってみましょう。
当社担当者の指示でテンプレートに従って自社事業所に符合する箇所を埋めていきます。業種(入所、通所、訪問系など)によっては不要な個所もありますのでそこは空欄で構いません。また、よくわからない或いは担当者に聞いてみないと・・という個所も仮書きか空欄でよいです。
行政の求めているBCPは何からなにまできっちりと文字で埋める辞典のようなものではありません。
被災後の、利用者と職員と施設の経営をしっかり守る行動様式(PDCA)が整っている内容か。という点が重要なのです。
この基本的BCP(簡易版)を1日約4時間(自然災害編&感染症編)で仕上げるセミナーを行っています。
★基本セミナー費用¥30,000~
(税別、1事業所一人)
*テンプレート教材、講師料、込
*机上訓練、策定後訪問(or zoom)チェック、文章作成請負は別途
無料の説明会を行っています(Zoom)ので詳しいことはお問い合わせください。
、
【認知行動療法に基づく】
(AMJ)アンガーマネジメント
AMJ:一般社団法人 アンガーマネジメントジャパン
怒りってなんだろう
近年ロードレイジ(煽り運転)やいじめ等心理的ストレスによって引き起こされる様々なトラブルが社会問題となっています。ちょっとした些細なことが原因で取り返しのつかない大事故や事件に繋がってしまったのではその先の人生が楽しく過ごせません。
アンガーマネジメントを学ぶことは怒りを無くしてしまおうというものではありません。怒りは生きていくうえでとても大事な感情なのです。
喜・怒・哀・楽と言われているように人にとっては本能の感情表現なのです。怒りは自分自身を守るための重要な生存防衛本能なんですね。
ただ、人は他の動物と違って高度な社会構造の中で生きていかねばならない存在です。
人対人、人対社会の中で「Well-being より佳く生きる」ためのメンタルトレーニングがアンガーマネジメントなのです。様々な手法を取り入れ怒りの適切な表現方法を体得していきます。
傾聴とは
アンガーマネジメントトレーニングの一つです。
簡単に説明すれば相手の話を最後までちゃんと聞くことです。途中で口を挟まないことが大切なんですよ。
傾聴の神様と言われている心理学者の カール・ロジャース は傾聴のポイントとして下記のように言っています。
1.共感的理解 (empathy, empathic understanding)
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする。*これが非常に難しいのです。【同感】とは違います。
2.無条件の肯定的関心 (unconditional positive regard)
相手の話を善悪の評価、好き嫌いの評価を入れずに聴く。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴く。そのことによって、話し手は安心して話ができる。
*あなたの正義感や社会常識を押し付けてはいけません。相手のあるが儘をそのまま受け止めてあげることが大事なのです。
3.自己一致 (congruence)
聴き手が相手に対しても、自分に対しても真摯な態度で、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真意を確認する。分からないことをそのままにしておくことは、自己一致に反する。
↓
アサーティブコミュニケーションに繋がる考え方です。
アサーティブコミュニケーション
「自分と相手を同等に尊重しながらも自身の意見や気持ちを適切に表現する会話」のことを言います。でもこれじゃ何のことだかよくわかりませんね(^^;)
これもマネジメントトレーニングの手法なのですが、特にビジネスシーン、上司と部下、同僚同志のスムーズなコミュニケーションに有効で多くの企業で取り入れられているトレーニングです。
簡単に言えば、話す相手に対して上からものを言わず、立場の上の相手にへりくだって黙ってしまわず、感情的にならない自己主張をする。。。。このような対等な立場で交わす会話の事を云います。
ロジカルシンキング
「論理的思考」と訳します。物事を体系立てて、矛盾なく考える思考方法のことです。「帰納法」「演繹法」や色々なフレームワークを使いながら地頭力を鍛えるトレーニングですが、もっとも簡単で効果の期待できるトレーニングが『フェルミ推量』だといわれています。
例えば、【日本全国には何件くらいのケーキ屋さんがあるんだろう】
ググってはいけません。ご自身の頭で論理的に計算してみてください。考え方のヒント・・・日本の人口がどのくらいで、ケーキを1週間で一度は口にするの何人くらい、男女比はどうか、どのくらいの距離ならば買いに行くか。。。などなど推量しながら大まかな数を出してみてください。 半年間この様な思考を続けていれば必ず『頭が良く』なっている自分に気がつきます^^;
NLP( Neuro-Linguistic Programming )
神経言語プログラムと訳されている 能力開発、心理療法へのアプローチを目指す技法 です。一般的にアンガーマネジメントでは殆ど言及していませんが、当社では数ある技法のうち有効であろうと思われるプログラムをトレーニングに取り入れました。
認知行動療法
アンガーマネジメントでは、ものの見方や考え方の癖を【認知】と定義しています。この認知が偏りすぎると怒りや悲しみという感情が制御できなくなります。様々な手法で偏った認知(=考え方の癖)を別の形に換える(=認知変容)ことで、例えばすぐ怒り出す、極端に泣きわめく等の行動が無くなりそれらの感情を自分自身でコントロールできるようになります。アンガーマネジメントはこの認知行動療法を基に理論づけられたメンタルトレーニングなのです。
ア ンガーマネジメントの基本セミナーを承っています。お問い合わせは下記まで